働きざかりの中高年脳卒中闘病記(灯病記:高血圧は命にかかわる病気です)

46歳にして、突然に襲ってきた脳出血という予期せぬ大病。発病後10年経過し、振り返りまとめてみました。病と闘った闘病記ではなく、自分自身をどこかに導いてくれる灯台のように感じましたので灯病記としました。


 

左半身麻痺!緊急入院から1週間経過しても左半身が全く動きません

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緊急入院の翌日目が覚めても

左半分の体が全く動かないのは夢ではありませんでした。

 

振り返ってみて、この時が最も苦しい時期でした。 

まるでカッターナイフで切ったように

左半身だけが軽く痺れ、ピクリとも動きません。

 

緊急入院後1週間の状態、左半身麻痺

 

手も足も感覚は、あるのですが、

自分の体ではないような不思議な感じで

全く動いてくれません。

 

自分で自分の身体が、よく理解できませんでした。

 

この麻痺という感覚は、

外科的な痛みとは全く異なり、

いくら言葉で説明しても、

経験した者でないと理解できない感覚だと思います。

 

もちろんこんな経験など誰にもして欲しくありません。

 

痛みはなかったのですが、

麻痺の違和感と精神的な不安感で

2日くらいは、夜寝ることができませんでした。

 

不安感もあり、いつのまにか

中学からの親友のところに携帯で電話していました。

 

時間の感覚がおかしかったようで、

聞いたら夜中の2時頃電話したようです。

 

実は、電話したこともはっきり覚えていませんでした。

 

「ごめんなさい。」と後であやまりましたが

すぐに大坂から駆けつけてくれました。

ありがたいことです。

 

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左半身が全く動かない状態

寝返りをしても、左腕がついてこないので、

腕が自分の体を越えるために、

右手で左手を迎えにいって

運んでやる必要がありました。

 

左手の親指が少し動く程度でした。

 

2日目にもCTを撮りましたが、

1日目より出血の範囲が広がっているとのことで、

不安がつのってきました。

 

自分としては、

出血が少なく手術の必要がなかったので、

たいしたことはないだろうという

安易に考えていた気持ちがありました。

 

以前会社の上司が、社内でくも膜下出血で倒れ

50日間意識不明だったのに、

完全復活された姿をみていたので、

自分は、手術も必要ないくらい軽いのだから

すぐに回復するだろうと楽観的に考えていたのが、

一気に崩れてしまいました。

 

治療といっても手術をしたわけではないので

点滴をして安静にしているだけです。

 

ただし、看護婦詰所の大部屋だったので

重症の患者さんが入っていて

夜中に看護師さんが、頻繁に入ってこられるので

ゆっくりと、寝ることはできませんでした。

 

 

体の状態もそうですが、

脳卒中に関する知識が乏しかったこともあり

わけがわからず精神的な面でも

非常に不安定な時期でした。

 

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